THREAD ROLLING転造とは
転造とはTHREAD ROLLING
転造と切削
転造加工は、金属の可塑性を利用して加工物を型に挟んで転がします。
それに対し、切削加工は、刃物状の工具を使って加工物の不要部分を切りくずとして除去します。
転造加工は、切りくずを出さないので、材料コストの低減ができ、環境に優しい加工方法です。
転造加工=押して、延ばす
切削加工=切って、削る
可塑性と弾性
可塑性
固体に外力を加えて変形させ、力を取り去っても元に戻らない性質。(アルミ缶をぎゅっと握って変形させると、手を放しても変形したまま元に戻らない状態)
弾 性
外力を加えると変形し、その力を取り除くと元の形に戻ろうとする性質。(ゴムボールを握って変形させても、手を離すと元の形に戻る状態)
押して伸ばす転造加工は、切削加工のようにファイバー(金属組織)が分断せず、塑性変形によって加工硬化を起こすため、製品強度が高くなります。
転造加工
- ●ファイバーフローが切断されない
- ●加工硬化を起こす
切削加工
- ●ファイバーフローが切断される
代表的な転造方法
- 平ダイス方式
- プラネタリ方式
- 丸ダイス方式
一対の平ダイスを向かい合わせて、一方のダイスを固定させて、もう一方を往復運動させます。
メリット
- 素材の供給と排出を別々の場所で行うため、自動化しやすい。
- 量産しやすく、ランニングコストを低減できます。
固定された扇形のセグメントダイスという型と、主軸に取付けて回転する丸ダイス(ロータリーダイス)の対で加工します。
メリット
- カムなどでタイミングをとり、ブランク(素材)を送り込めば連続運動が可能で、生産性がアップします。
ローラ形のダイスの間に素材を挟み、回転と周期的な圧縮によって素材を盛り上がらせて加工します。
メリット
- ダイス間の距離を自由に変更できるため、様々な加工に応用できます。
二輪式
三輪式